「しんぶん赤旗」7月6日付(13面東京のページ)より
保育園委託、業者いない
練馬区立光が丘第八
職員配置、安全管理・・・条件満たさず
共産党区議団 民営化中止を要求
練馬区が九月に民間委託を計画している区立光が丘第八保育園(光が丘五丁目)の運営事業者の選定を進めてきた同区の委員会が、該当する事業者がいないとする結論を出していたことが五日、分かりました。先月二十八日に開かれた最終委員会で、保育の質などの条件を満たす業者がいないと判断したためです。
日本共産党区議団は五日、区議会本会議でこの問題を取り上げ、、光が丘第八保育園の民間委託の九月実施を断念するとともに、区立保育園の民間委託化の中止を強く求めました。
選定委員会は専門家や区職員の計五人で構成し、応募のあった四社について書類審査や事業者運営施設の視察、聞き取りなどを行いました。職員配置や安全管理、障害児教育などを審議しました。
区の担当者は「選定委員会の正式な報告を待っているところだが、事業者が決まっていないのは事実。区としては計画通り民間委託の実現に努力するが、対応についてはこれから検討する」としています。
同保育園の父母会民営化対策委員会は、区に対し、一方的な事業者決定を行わないことや再公募をする場合は、区と保護者との合意事項に基づく手続きをとることなどを要請しました。
同区は2004年7月、「待機児解消」を理由に光が丘第八保育園を今年度四月から、向山、石神井つつじの両保育園を来年四月から民間委託化し、以後も随時民間委託を進める計画を発表。志村豊志郎区長は今年二月の区議会で、光が丘第八の民間委託化について、当初四月からの実施を延期し、委託業者の公募を四月から始めて九月に実施する方針を表明しました。
これに対し保護者からは「民間委託化で待機児は解消できない」「運営コストの削減により保育の質が低下するのではないか」「区の責任があいまいになるのではないか」など、不安の声があがり、反対運動が広がりました。民間委託計画の見直しを求める署名は十七万人分にのぼっています。