一部を省略しています。正式な議事録は下記をご覧下さい。
http://kugi.city.setagaya.tokyo.jp/voices/
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○増田 委員長
次に、平一六・二四号「区立経堂保育園民営化計画の見直しを求める陳情」についてを議題といたします。
○増田 委員長
休憩前に引き続き、会議を開きます。では、理事者の説明をお願いいたします。
◎岡田 保育課
それでは、陳情の事項及びその趣旨に基づきましてご説明を申し上げます。
<省略・・・管理人>
○増田 委員長
ただいまの説明に対しご質疑がございましたら、どうぞ。
◆赤沢 委員
多くの委員が一番思っている部分だと思うんですけれども、引き継ぎとかで、とにかく子どもがかわいそうな目に遭わない、お母さん方も一番重要であると思っていると思いますが、子どもが登園拒否のような事態にならないようなことを考えていかなければいけない。その辺に関して、お考えはありますか。
◎岡田 保育課長
今も申し上げましたけれども、引き継ぎ期間が重要だと思っております。その中で、新しい事業者が、行事であるとか、お子さんの特徴であるとかといったことを把握して、これまでの行事のよさだとか保育内容のよさを引き継いで、最後の三カ月間の引き継ぎ期間で、お子さんに具体的になれていただくという形をとっていけば、不安なく移行できるものと考えております。
◆赤沢 委員
こういう保育園内での話し合いの対立という事態も、子どもが敏感に影響を受ける部分だと思います。形態は何であれ、とにかく子どもがかわいそうな目に遭わない、登園拒否のような事態にならない、そのことだけをくれぐれも注意するように要望しておきます。
◆桜井 委員
今もお話がありましたように、子ども中心に考えていただく場合に、先ほどからたびたび申し上げていますけれども、今の公立でやった場合に、どういう事態が起きるのか、考えられるものを全部情報を出すこと。それから、職員団体だか組合だか、あるいは当事者の方々も中に巻き込むこと、これを絶対にやってもらいたい。いろいろお聞きしていると、そのことの説明をすることによって理解をいただくことは、必ず道が開けると私は思っています。
もう一つ大事な点は、当事者間だけで問題を解決しようとすることでいいのかどうかなんです。要するに、世田谷の教育の問題で、国家百年の大計と言いますけれども、世田谷区が今一番力を入れているのは子ども施策でしょう。これから計画を立てようとしている。地域社会全体で子どもたちの健やかな成長を支えていこうという考え方に立ってこれから組み立てていくわけで、その一つの分野として、ちょうど幼児教育のあり方、保育行政のあり方ということを体系的にこれから積み上げていこうとしている時期です。
そのときには、やはり関係者、当事者だけでなしに、全体的な区民も、さまざまな方々にお入りいただいて議論をする。みんなの力で子どもたちの問題を、将来の展望を切り開いていくという努力がやっぱり必要だと思うんです。そのためにも、一方の当事者である職員の方々も、あるいは民間の事業者も、あるいは想定している方々も含めて、これからのあり方について議論をしていくということはあっていいと思うんです。
そして、お話を伺っている範囲だと、きょうは三人説明がありましたけれども、三人ともやっぱり若干のニュアンスが違います。これが百名いらっしゃったら、百名の方々それぞれニュアンス、感じ方は違いますよ。みんな我が子がかわいいんだから。同じことを目指していても、そうストレートに全部が絵にかいたように同じような説明はできないと思います。
だから、私が最初に申し上げましたように、民営という仕組みそのものには反対している人もいらっしゃるでしょうけれども、多くの方の発言を聞いていると、そのことが問題ではなくて、今度の踏み切り方について、進め方について疑念を持っているというのが僕の印象なんです。
だとすれば、そこの一番の原点に立ち返ってもう一回話し合いをする。話し合いの仕方を変える。例えば、さっき協議会という話がありました。経堂保育園でいえば、私の地元だから大変つらい思いをしますけれども、あそこは、できるときに地域の町会が大変骨を折って、いろんな経緯があってできているんです。そういう経緯もあるから、近隣との話し合いも必要でしょうし、あるいは今預けていらっしゃるお父さん、お母さんたちは、自分たちが預けている間だけで問題解決しようとするかもわからないけれども、世田谷の区政全体から考えれば、そうはいかないんです。したがって、これから預ける人もあるだろうし、預け終わった人もある。しかし、世田谷区の福祉論からいえば、サービスの受け手であると同時に、その次は自分がサービスの担い手にならなくてはいけないわけです。
そのことを考えると、子ども施策の全体像から地域社会全体で子どもたちを今後支えていこうといったときに、今預けている保育園のお母さんたちは、将来子どもたちが成長したときに、世田谷の子ども施策の担い手になっていただかなくてはいけない。そういうことを考えると、やはり前提は、努力に努力を重ねて、理解と協力を得られてスタートするということでなければ成功しないと思うんです。そのための努力はやっぱりぜひやっていただきたい。
この二点、どうですか。
◎田中 子ども部長
今おっしゃられることは私どもとしても非常に勉強になるわけなので、一つは、当事者同士の話し合いの中で、例えば組合を巻き込むことというお話がありました。ただ、先ほど申し上げましたが、私は職員を信頼するわけですけれども、組合が対立した形ではないと思いますので、これは所管としてやっていく。ただ、今回の民営化に当たっては、スケジュールの中でも現園の保育士と次の民営化に当たっての保育士が交流を持つような形ではスケジュールは持つようにしておりますが、全体としては、今回の決定に至るまでには、確かにそのようなお話し合いはしておりませんので、食い違っているとするならば、それは確かに問題でしょうけれども、頑張らさせていただく。
それから、子ども施策全体についてもご示唆いただいて、非常にありがたいお話なんですが、全体としても、私たちはいろいろお話し合いをやっていきたい。現在、仮称子ども計画については区民の皆さんのご意見をいただいておりまして、その中でもさまざまなご意見をいただいております。特に在宅の子育てに対する支援のあり方については支援をすべきというようなお話がありますが、それも含めて全体像をきちんとやっていきたいと思ってございます。ただ、今回の民営化につきましては、私たちの今の段階では、ご説明する中で、引き続き何とかいろいろ信頼関係を築き上げさせていただいて進めていきたいと思っているわけでございます。
◆里吉 委員
率直にお伺いしますけれども、保護者の方たちは、いい計画であれば賛同するというふうにおっしゃっているんですね。ここまで――あえてここまでと言いますけれども――こじれた一番大きな原因は何だと考えておりますか。
◎田中 子ども部長
説明が十分ではなかった。それは先ほども申し上げたとおりでございます。
◆里吉 委員
説明の中身が幾らわかっても、私自身は納得できないものなんですけれども、お母さんたちは納得できれば前に進むと。ただ、さっき田中部長も言いましたけれども、議会では活発な議論があって政策決定したとしても、お母さんたちにとってみれば、ここの説明の中にも書いてありますが、全然知らなくて突然一方的に計画がおりてきたということなので、話し合いの最初に、またきちんともう一度説明をし直してくださいと。結論が最初にありきではなくてということだと思うんです。
それで、さっきいろいろとお伺いしたんですけれども、今出た業者の選定についてとか、現在の保育園のよさですとか、移行に当たって引き継ぎがうまくいくか、移行後の保育の質を課長さんの方から四つ説明がありましたけれども、これらの問題についてはこれまで議論されていると思いますが、父兄のご理解というのはどの程度だと認識されていますか。
◎田中 子ども部長
前回にお出ししたんですが、それぞれさまざまなご関心を持たれているというところで、個別のお話のことと、それから全体として民営化とか、率直に言って、私立に対しては非常にご不信があられて、そこまでお話がいかない。多様なご意見がございます。
◆桜井 委員
今のお話が若干私の認識と違うんです。私は傍聴していて、民営化に反対だという、要するに我々正当な理念上の解釈というのはありますけれども、あそこに集まっていらっしゃったお父さん、お母さん方が民営化というものについて反対をなさっているという印象は私はないんです。
◎田中 子ども部長
申しわけありませんでした。皆様方からは、最初の段階で民営化に反対する旨はないというお話が多かったということでございますし、それよりも、区立から私立に移行するということに対しての不安というのが非常に多いこと。それから、裏腹ですが、区立に対する信頼感が非常に厚かったということを申し上げたつもりでございます。
◆桜井 委員
そこで、民営化を認めるという前提で議論するのと、認めないという前提で議論するのと、皆さん、話し合いをするといっても、いろいろ構えてしまうでしょうから、それで申し上げるんです。仮に協議会というものができる可能性があるとすれば、民営化を前提としたら話し合いはできないのか。あるいは白紙の状態、やる、やらないは別で、議論の中から道を見出していきたいということで話し合いをする機会をつくろうということなら同意できるのか、その点はどうなんですか。
◎田中 子ども部長
私たちが申し上げているのは、言葉足らずだったかもしれませんが、新しい形での新しい経堂保育園をどのようにつくっていくのが一番よろしいでしょうかという立場でのお話し合いをさせていただきたいと申し上げているところでございますが、その前提として、今委員がおっしゃられたように、民営化の是非論も当然お話しになるわけですから、そこでは、協議する場ということについてのテーマが食い違うことはあり得ると思います。